景品表示法とは?ショッピング枠の現金化は法律に触れていない?大丈夫?

景品表示法とは?ショッピング枠の現金化は法律に触れていない?大丈夫?

給料日前や急な出費などによって、手持ちの現金が足りなくなってしまう場合があります。

そんな時には消費者金融や銀行のカードローンなどで現金を調達する方法がありますが、これらの現金調達方法はいずれも「借金」のくくりです。

なので、どうしても利用に抵抗を覚えてしまうという人は少なくありません。

そこで頼りになるのが、借金をせずに現金を調達できるクレジットカードを使ったクレジットカード現金化です。

ところが、クレジットカードのクレジットカード現金化は「景品表示法」という法律に違反しているという話がネットなどで真しやかに噂されています。

現金化という仕組み本当に法律違反なのか?について詳しく解説をします。

クレジットカード現金化に関わりの深い「景品表示法」とは?

天秤を持っている目隠しされた女性

クレジットカード現金化と景品表示法との関係性を理解する為には、景品表示法についても知らなければなりません。

景品表示法は「不当景品類及び不当表示防止法」というのが正式名称となります。

昭和37年に成立した法律であり、以降、改正を繰り返して現在の形になりました。

「一般消費者を不当な取引から守る為の法律」であり、一般消費者が「より良い商品やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境」を守ることを目的としています。

景品表示法は不当な表示や過大な景品類を規制し、公正な競争を確保することにより、消費者が適正に商品・サービスを選択できる環境を守ることを目的としている。

参考:不当景品類及び不当表示防止法 – Wikipedia

正式名称から伺い知れるように、効果効能を過大に表現するなどの正しい情報を消費者に与えない事を禁止する「不当表示禁止」と、低品質な商品を過度に魅力的な景品をつける事で販売する事を禁止する「不当景品類禁止」という二つに大別されます。

不当表示禁止

不当表示として、以下の3種類を禁止しています。

  • 優良誤認表示
  • 有利誤認表示
  • その他誤認される可能性がある表現

それぞれ解説します。

優良誤認表示

商品の品質などについて実際以上に優良なものだと誤認する表示、或いは虚偽表示を禁止しています。

原産地・原材料の偽装などがこれに相当します。

有利誤認表示

商品の料金や性能などについて実際以上に有利なものだと誤認する表示、或いは虚偽表示を禁止しています。

広告などで実際は割引していないにもかかわらず「セール」と表示したり、広告などで他社製品を自社製品より劣っているように見せかける行為などが有利誤認表示に相当します。

その他誤認される可能性がある表現

優良誤認表示や有利誤認表示には該当しないものの、消費者が誤認する表示、或いは偽装する表示を禁止しています。

実際には用意していない魅力的な商品を、あたかも販売しているように広告で宣伝して客を集めようとする「おとり広告」などが相当します。

不当景品類禁止

不当景品類として、以下の三種類の「景品」について制限しています。

  • 一般懸賞
  • 共同懸賞
  • 総付景品

景品とは、懸賞・賞金・福引・抽選・おまけ・キャッシュバックなどを指します。

一般懸賞

商品購入者やサービス利用者に景品を提供したり、懸賞に応募して当選した人に景品を送る場合などの制限です。

利用者の負担額が5,000円未満の場合は価格の20倍まで、5,000円以上の場合は最高10万円までの景品を提供することができます。

ただし、景品の総額は売上総額の2%以内でなければなりません。

共同懸賞

商店街の懸賞など、複数の業者が共同で景品を提供する場合の制限です。取引額に関わらず最高30万円までの景品を提供できます。

ただし、景品の総額は懸賞を行う事で得られる売上総額の3%以内でなければなりません。

総付景品

懸賞のように購入者や当選者など一部の人に懸賞を提供するのではなく、イベントなどの来場者全員プレゼントや「キャッシュバック」のように全ての人を対象にして景品を提供する場合の制限です。

負担額が1,000円未満の場合200円まで、1,000円以上の場合は負担額の20%までと制限されています。

クレジットカード現金化と景品表示法の関係性

色々な種類のクレジットカード

景品表示法でキャッシュバックは「1,000円以上の場合は負担額の20%まで」という事がわかりました。

そして、クレジットカード現金化にはキャッシュバック方式の現金化方法がある事もわかりました。

ということは、キャッシュバック方式でクレジットカード現金化をする場合に、購入した商品の20%以上をキャッシュバックされた場合に「景品表示法違反」となるのでしょうか?

そして、キャッシュバック方式のクレジットカード現金化を提供している業者の多くはキャッシュバック率90%以上などと宣伝していますが、これらの業者は違反業者なのでしょうか?

答えは「NO 」です。

実は、キャッシュバックは「総付景品」に位置づけられている景品ですが、「公正取引委員会」によって特殊な扱いにされており、公正取引委員会が定めた条件に抵触しない限りは景品規制の適用対象外となるのです。

景品表示法とキャッシュバック

キャッシュバックは総付景品に位置づけられていますが、公正取引委員会によって、「キャッシュバックは値引と認められる経済上の利益に該当する為に景品規制の適用対象外である」と定められています。

キャッシュバックは「値引」という扱いにされているのです。

ただし、公正取引委員会は、「キャッシュバックを懸賞で行う場合」「キャッシュバックしたお金の使途を制限する場合」「景品類の提供をキャッシュバックと併せて行う場合」には景品規制が適用されるようになるとしています。

クレジットカード現金化は合法

結論から言うと、クレジットカードのクレジットカード現金化は「合法」という扱いになります。

公正取引委員会によってキャッシュバックが景品表示法適用外とされている為です。

ただし、キャッシュバックしたお金の「使途」を制限するような業者で取引した場合は違法となるので注意しましょう。