クレカで住宅ローンの支払いは不可能!使い方次第では審査の不利になる

クレカで住宅ローンの支払いは不可能!使い方次第では審査の不利になる

毎月少額ずつ払うだけで、高い買い物も少ない負担にしてくれる非常に便利な魔法のカードが“クレジットカード”です。

クレジットカードの魔力に魅入られてしまった人はこのように考えることがあります。

「家もクレジットカードで購入できるのでは?」と。

住宅ローンもクレジットカードで支払ってしまおうというのです。

この記事では、本当に住宅ローンはクレジットカードで支払えるのか、そして、住宅ローンに悪影響を与えるクレジットカードの使い方について解説します。

クレジットカードで住宅ローンの支払いは不可能!

クレジットカードで住宅ローンの支払いは不可能!

最近、水道光熱費などもクレジットカード払いが可能となってきました。

何でもクレジットカード払いができる今、住宅ローンもクレジットカード払いができても何の不思議もありません。

住宅ローンをクレジットカード払いできたらポイントも付くだろうしお得だなと思いながら、専門家の方にお聞きしたところ、残念な結果をお伝えしなければならなくなりました。

住宅ローンはクレジットカードでの支払いは“不可能”とのことでした。

限度額問題

クレジットカードで住宅ローンの支払いが出来ない理由の一つ目が、クレジットカードに設定されている低い限度額の問題です。

クレジットカードには100万円までなどの低い限度額が各個人に設定されています。

この程度の限度額では、とてもではありませんが何千万円もする住宅の金額には足りません。

銀行などが融資する住宅ローンでは何千万円もする住宅の金額を分割払いできるのほどに限度額が高いのに、同じように分割払いするクレジットカードは限度額が低くなっているのか。

その原因は担保にあります。

銀行などが購入する住宅そのものを担保にしてお金を融資しています。

つまり、住宅ローン利用者がお金を返済できなくなったら住宅を取り上げて売却することで未返済の融資金を回収できる仕組みになっているのです。

一方、クレジットカードは無担保となっています。

もし、無担保のクレジットカードが何千万円もする住宅ローンを可能とした場合、返済不可能になった時に発生する損失が莫大なものとなってしまいます。

無担保なので銀行のように担保として住宅を取り上げて未返済の代金にあてられないからです。

需要がない

クレジットカードで住宅ローンの支払いが出来ない理由として、需要がないというのもあります。

クレジットカードや住宅ローンなどに関するある程度の知識がある人ならば、そもそも住宅ローンをクレジットカードで支払うことを望まないので需要がないのです。

どういうことかというと、住宅ローンを利用している場合は年末調整時に控除が発生するというクレジットカードで得られるポイントとは比較にならない非常にお得な優遇措置はあるのです。

この優遇措置は法律的にクレジットカードによる支払いでは利用できないので、わざわざ住宅ローンをクレジットカードで支払うメリットがないのです。

むしろデメリットしかない状況となるのです。

フラット35で住宅ローンをクレジットカード払い可能は勘違い

この記事を読んでいる人の中には、「フラット35で住宅ローンをクレジットカード払いできる」というような噂を聞いた人もいるでしょう。

しかし、それは謝った噂です。

情報が一部誤って伝わった誤情報なので騙されてはいけません。

この情報は正確には、フラット35で住宅ローンを契約する際に加入できる生命保険の団体信用健康保険の保険料をクレジットカード払いできるというものです。

決して、住宅ローンをクレジットカードで支払うことができるわけではありません。

住宅ローンをクレジットカード支払いする需要がないのでクレジットカード会社が住宅ローンに参入することはありませんし、無担保のクレジットカードは限度額が低いのでそもそもクレジットカードで住宅を購入できないということを忘れないでください。

クレカの使い方次第では審査の不利になることもある!

クレカの使い方次第では審査の不利になることもある!

住宅ローンを支払うことができないクレジットカード。

住宅ローンとクレジットカードは何の関係もなさそうですが、実は、クレジットカードが住宅ローンの審査で落ちる原因にもなるのです。

住宅ローンの審査を受ける前に、自分のクレジットカードの使い方についてしっかりと見直しましょう。

支払い遅延

住宅ローンの審査に悪影響を与えるクレジットカードの使い方の一つが、支払いの遅延です。

クレジットカードの使用履歴の中に、支払い遅延の履歴がある場合はローン審査で基本的に悪影響を与えます。

特に、住宅ローンの場合は与える悪影響が大きすぎます。

住宅ローンは高いお金を毎月長い間支払う必要があります。

それにもかかわらず、住宅ローンにも満たない程度のお金を遅延するような人にはとてもではありませんが、高額な住宅資金の融資などできません。

クレジットカードには、再振替というシステムがあります。

このシステムはクレジットカードの引き落とし期日に引き落としができなかった時、10日~15日位後に再び引き落としをするというシステムです。

一見、お金を支払い期日までに入金し忘れた人の為の救済措置のように思えますがそうではありません。

クレジットカード会社によっては、再振替で支払いをしたとしても、遅延履歴が残る場合があるのです。

遅延履歴は最大5年間残ります。

住宅を購入したいこど過去に遅延をしてしまった心当たりがある場合は、信用情報機関のCICやJICCに問い合わせて遅延履歴の確認をしましょう。

遅延履歴がある場合は、遅延履歴が消えてから住宅ローンの審査を受けたほうがおすすめです。

一度住宅ローンに落ちた場合、その審査に落ちたという事実も少しですが審査に悪影響を与えます。

複数枚持つ

住宅ローンの審査に悪影響を与えるクレジットカードの使い方として、何枚もクレジットカードを持つというのもあります。

住宅ローンの審査では“返済負担率”というものが重要視されます。

返済負担率は、「年間返済額÷年収」で導き出される数値であり、数値が低いほど審査には有利です。

年際負担率を求める公式にある年間返済額ですが、クレジットカードはこの年間返済額に大きな影響を与えます。

クレジットカードには限度額というものがありますが、クレジットカードを持っているだけで限度額が丸ごと年間返済額にされてしまうのです。

衝撃的すぎて頭が事実を拒否するでしょうから、もう少しわかりやすく説明します。

限度額100万円のクレジットカードを持っているとします。このクレジットカードは暫く使っておらず、現在何の買い物もしていません。

クレジットカードで買い物していないということは負債額は0円ということですよね。

しかしながら、住宅ローンを審査する際に銀行は次のように考えます。

「今何の買い物もしていないとしても、これから何かクレジットカードで買うかもしれないよね。ということは限度額一杯である100万円の負債額が発生する可能性もあって危ないから限度額全部負債額としてカウントさせてもらいますね」

クレジットカードを持っているだけで、年間返済額が山のように増えていくのです。

年間返済額が増えるということは、返済負担率の数値が高くなるということです。

そして、クレジットカードを複数枚持っている場合は更に返済負担率が高くなってしまって住宅ローンの審査に多大な悪影響を与えることになります。

不要なクレジットカードがある場合は、住宅ローンの審査を受ける前に全て解約するようにしましょう。